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コラム
新たな太陽電池、色素増感型太陽電池
現在用いられている太陽電池の多くは、シリコン型と呼ばれるタイプの太陽電池です。
このシリコン型の太陽電池は、高い変換効率と長期間のデバイスの耐久性が特徴で実用化に至っています。
しかし、製工作程においては、真空過程を必要とすることや、
高純度のシリコンを原料とするなど、コスト面での問題があります。
そこで、近年新たなタイプの太陽電池の研究が盛んに行われています。
特に最近注目されているのが、構造がシンプルで、材料や製造プロセスが安価な色素増感型太陽電池です。
この色素増感型太陽電池は、文字通り、太陽光による色素の励起を利用して発電する方法です。
製工作程において真空プロセスや高温プロセスがないため(高くても500℃程度)、 従来の太陽電池に比べ
プロセスコストを大幅に低減させることが可能と言われています。
一方で、このタイプの電池は変換効率や耐久性においては課題がありましたが、近年の研究で改善の 傾向がみられています。
また、色素増感太陽電池の特長として,デザイン性やカラーバリエーションなどが挙げられます。
発電デバイスの太陽電池としては,高い変換効率や長寿命は必須条件ですが,デザイン性やカラーバリエーションといった従来の
太陽電池にないオプション機能を活かすことで、太陽電池の商品ラインナップの拡張の一役を担うことが期待されます。
現在ではまだ実用化には至っていませんが、将来的にはかなり可能性のある太陽電池であることは確かです。