COLUMN
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コラム
都市の宿命を再生エネルギーへ
人類は自らの生産活動の副産物としての地球環境の悪化という現実を受けて化石燃料に頼らない
地・水・風・太陽という再生可能エネルギーの開発に着手しました。
しかし、その中で忘れ去られた問題に、都市から排出される大量のゴミがあります。
大都市は多くの仕事もエネルギーも産み出すと同時に大量のゴミも産み出すのです。
従来の方法では、これらのゴミを焼却処分するしかなく、それは大気中に大量のCO2を撒き散らす結果になりました。
そこで、日本でこのゴミを再生可能エネルギーとして活用できないか?という取り組みが始まりました。
単純に熱を利用して電力を造るばかりではなく、排出ゴミの大部分を占める紙をバイオエタノールとして利用しようというのです。
紙は元々は木材であり、木材にはバイオ燃料に欠かす事が出来ない糖分が含まれているのです。
この紙の発酵分解に必要な酵素など、問題点も多かったのですが、現在、この問題はクリアされ京都市では、
この廃棄物から抽出したバイオエタノールが実用化しています。
なんと、紙ゴミ500kgから、純度99・5%のバイオエタノールが35リットルも 取れたそうです。
もっとも現在の所、製造できたバイオ燃料は同量のガソリンの3分2の力しかなく、市場でガソリンと競合するのは
まだ無理ですが、紙の配合比率を変える事で、ガソリンに匹敵する力を引き出せるとの事。
都市の宿命だった大量の紙廃棄物を燃やさず、バイオ燃料に変えるそんな夢のような技術が実用化されようとしているのです。