COLUMN
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コラム
再エネの余剰電力を水素に変換
東芝は、電力の需給予測に基づき、風力・太陽光発電を用いて水素を製造・貯蔵して電力の
安定供給に活用する英国スコットランドでの大規模水素実証試験へ参画することを発表しました。
本実証試験は、スコットランドファイフ州のメチル港内に再開発された地域で、
水素関連設備を運用する非営利企業Bright Green Hydrogen Ltd.(BGH社)、 ファイフ州など8団体と共同で、
2015年4月から2020年3月まで実施することになりました。
東芝は本実証試験において電力の需給予測に基づく水素の製造・貯蔵の最適管理を行うための
「水素EMS」を提供し、システム全体の制御を担当します。
本実証試験に参画することで、水素EMSを通し水電解装置や業務用ハイブリッド車両 (FCV+ディーゼル)を
含めたシステム全体の運用データを取得し、今後の水素事業の展開に 活用する予定です。
具体的には既設の風力発電設備(750kW)と水電解装置(30kW)に加えて、 太陽光発電設備(200kW)、
水電解装置(60kW+250kW)、水素貯蔵タンク、水素ステーション、 燃料電池を新設します。
風力と太陽光により発電した再生可能エネルギーは、需給状況に合わせて地域内施設の電力需要と 水素生成に振り分けられ、
日中のピーク時に発生する余剰電力などは効率的に水素に変換、貯蔵されます。
貯蔵した水素は水素ステーションを通じて25台の業務用ハイブリッド車両に供給するほか、
燃料電池により再び電力として施設に供給することも可能になります。
スコットランドでは、風力をはじめとする再生可能エネルギーの導入を積極的に推進しており、
2020年までに総電力使用量における再生可能エネルギーの割合を100%にする計画があります。
我が国でも、再生可能エネルギーの割合を100%とまでいかなくても、少しでも高くなるように 努力をして欲しいものです。